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2010年1月
土作りには有機資材がかかせない。
木質資材を山積みにしたとき大量におでましするのが、こいつ。

ホンマ一体、どうやってこの場所に丁度いい産卵場所があるって探知するんやろ?
やはり、腐食の進んだ植物資材の臭いを触角で探知するのだろうか?
繁殖相手も樹液も嗅覚で探知するみたいやし、たぶんそうなのだろう。
人間でも落ち葉や腐食の進んだ堆肥などから独特の臭いを感じれますもんね。
ま、なんにせよこやつらが湧くのは悪い気しませんね。
少なくとも資材をかみ砕いて破砕してくれるだろうし、腸内細菌によって難分解性繊維を効率的に分解してくれるだろうから。
さらにシロアリのように窒素固定細菌も腸内で飼ってくれればより良いんやけど…
ま、なんにせよカブト幼虫よありがとう!
しかし栽培家として効率的な土作りを考えた場合、
この幼虫たちが羽化して飛んで行く前に資材ごと畑にすき込んじまった方が、
その持てる養分も回収できてグッド!
なんてことも考えてしまうわけですね。
ああ悲しきかな…
現場仕事の定めです。
栽培の回転が遅い畑は草が伸びやすい。
しかし秋の終わり頃の雑草でほぼ最後、これらを刈り倒してしまえばあとはほとんど伸びてこない。
(※冬でも少しずつは伸びてくる!)
なので、冬のうちにこれら刈り倒した草たちを処理しないと、春に土を耕すときにトラクターに絡まったりして難儀します。
処理法としてよく見られるのが…

焼き尽くす!!
労力が少なくて最もてっとり早い方法なので皆さんよく燃やしはります。
確かに雑草中のミネラルなどは回収できますが、雑草の主成分である炭水化物は水とCO2と熱エネルギーへと分解されて大気中へ飛散してゆくのみ。
しかし、せっかく数か月あるいは数年かけて植物たちが固定した炭水化物とエネルギー。
できる限り栽培に有効活用したい!
てことで、僕は時間と労力の許す限り燃やすことはしません。
雑草たちの生きた歴史もしっかりと引き継ぐよ!
色鮮やかなやつ。

あやめ雪嬢です!
サラダ向きのカブで、その色鮮やかさとほのかな甘みでまさに「あやめ雪」という名前がぴったり!
命名した人はセンスありますね~
ちなみに、

葉っぱだけ必死こいて集めて炒めてみた!
菜っ葉独特の香りとほろ苦さがたまりません!
この菜っ葉の香り、僕は大好きなのですが、何かに似ていると思いつつ最近まで謎だったのですが、
桜もちの香りに似ている!!
と最近思いました。
きっと何か似たような香味成分があるに違いない!
ま、何はともあれ、
うちのあやめ雪をよろしくお願いします!
ということが言いたかったのであります。
1/10追記
さくら餅の香気成分はクマリンで、アブラナ科はイソチオシアネートらしい。
別の物質で構造も全然似てない。
う~ん香り自体は似てると思うのだが…
あんまよく分りませんけど、昨日の話しの続きでも試みてみようかと。
やはり日々自分の作る野菜の味を気にするものとしては理解しておきたい部分です。
野菜の料理法についてお客さんから質問を頂く機会も増えてきましたしね。
ってことで、やはりまず簡単なものから!
キングオブ魚だしの素としてカツオが選ばれたのはなぜか?
ええ。
もう。
野菜とは全くかけ離れてきましたが。
気になるんです!
とりあえずいくぞ!!
これを理解する上でまず重要と思われるのが、カツオだしの旨味主成分はイノシン酸というATP前駆体であるということ。

↑イノシン酸(イノシン酸 - Wikipediaより)

↑ATP(ATP - Wikipediaより)
旨味成分といえば大概がアミノ酸か核酸及びその前駆体ですが、その中でもこいつはアスパラギン酸由来のNH2とエネルギーを加えればAMPに変化するという、ATPにかなり近いやつなんです!
ってことは、逆にこいつを多量に得られるのはATPが多量に存在するところということになりますよね?
だって生体内でATPを自然分解するに任せればこいつは簡単にできるでしょうし。
ってことで、
イノシン酸を多量に得られるのはATPの多いところ!
ってことですよね。
そしてATPの多い生体組織というのは多量にエネルギーを消費してたくさん仕事をしているところ!
動物の筋肉組織か神経組織でしょう。
これら2組織の消費するATPの大小は知りませんが、神経組織は食材として集めるのが非効率なので今考える必要はないでしょう。
ってことで、
筋肉、中でも常にATPを消費しまくっている筋肉からイノシン酸がいっぱいゲットできるぞ!
ということが分かります。
で、カツオ・マグロなど長距離高速回遊魚は常に高速で泳ぎまくっているという話しですよね。
だからこその赤身!
持久力のある遅筋の方がATPをいっぱい含んでる!
そしてマグロよりもカツオの方が断然獲りやすいだろうってのも容易に想像できる。
ってことでカツオが選ばれたんやろ、このやろう!
かくして、
サザエさんにおいてカツオなしではほとんどのストーリーが成立しなくなるように、
日本料理においてもカツオだしの偉力は絶大となったのだろう。
当ファームではまだキノコ類の栽培は行っていませんが、
たまたま自家栽培の原木しいたけを頂く機会がありました。
干しシイタケの状態で頂いたので、さっそく水で戻して煮物にする。

う~ん、まるで煎ったかのような香ばしいシイタケの香り♪
味的にもエエだし出とりますわ♪
食べながら疑問が湧いてきたのですが、日本でだしと言えば
かつお、しいたけ、こんぶ
が三大だし素材。
なぜこれらが数ある食材の中から旨味抽出材料の最メジャーとして選ばれてきたのか?
いくつかの視点から考えられるが、まずすぐ分かる明らかなことから考えてみた。
①手軽に、大量に入手できる。
一本釣りで有名なカツオだが、まあ鰹節のような保存食にしてるくらいやし結構手軽に獲れたのだろう。多く獲れるからこそ保存食にできる。
シイタケもキノコの中では最も作りやすいことで有名。
昆布は実際んとこよく知りませんが、海にいくとその辺に生えているのでこれも簡単に手に入りそう。
②長期間保存できる。
3つとも乾燥させて長期保存可能ですよね。これにより、調味料として好きな時に使うことができる。
③味を小さい体積に濃縮できる。
②と関連するが、3つとも干して体積を小さくして保存・使用できるので、少ない量で味を大きく変化させられるという調味料としての能力が高い。
さてここまでは簡単な話しなのですが、ここからがちとムズい。
・じゃあ魚においてサバ、アジ、イワシなどの大衆魚ではなくカツオが選ばれたのはなぜか?
・なぜ昆布やキノコに旨味成分が豊富にあるのだろう?それとも、とりたてて旨味が多くはないけど使い勝手が良かっただけか?
・陸上植物はなぜ「だし」に選ばれなかったのか?(大豆は発酵過程を経てからでないと調味料として使わないでしょ?)
すぐには思いつかないが、気になるな~
マメと同様、ここでも寒さを忍ぶ可憐な野菜の姿があった。

ロゼットちっくな形態できっちり寒さに対応!
この赤と緑のコントラストが美しい野菜は…
イチゴです!!
伝説によると、
イチゴをちょびっとだけ、
可愛い規模で作る栽培家は
モテファーマーへと昇華すると云う…
なんて話しがあったようななかったような…
とにかく、
イチゴでモテファーマーまっしぐらやで!
秋のうちに根っこを深くまで伸ばす仮説が正しいとすると、これらのマメどもの栽培に関する様々なファクターが再考を迫られる。
まず、播種方法。
今回は圃場の準備が遅れた関係もあって育苗定植したものが多かったが、
根っこをしっかり伸ばすことが重要なのだとすれば、
断然直播き!
そして肥料だが、
地上部が小さいままで光合成量も少ないならば、アミノ酸を多く含む肥料の優位性がさらに高いと考えられる。
そして施肥の場所的には畝上に置くよりも予め土中に入れ込んでおいた方がよさそう。
ま、豆の栄養も確かにあるけど、マメ科野菜ってなぜか豆の中の栄養分を使いきっていない(ように見える)状態で豆(=子葉)を離脱させるという、一見非効率に見えることを行う。
だから肥料を効率的に吸わせて根を伸ばさせるということも考えた。
次に、畝!
排水をよくしようとして高畝にしすぎると地温が下がるから、畝高さは控えめに!
次にマルチ!
当ファームでマルチといえば木屑や刈り草などの有機物マルチを指すが、
こやつらを畝上あるいは畝間に一定の厚さで敷いて地表上に断熱空気層を作ってやれば地中はさらに快適になりそう!
まあこの手のことは一般的にもよくやられてますがね。
ま、こんな感じで、現場で見たことや湧いた疑問などから栽培のヒントが出てきます。
作付けするすべての野菜について同じように考えを進めて次の栽培の方針を定めるのが今の時期最も大事な仕事の一つ!
ガチでいきますわ!
最後に今回のお話しの主役であるソラマメ・エンドウの畝に幸運を祈ってやって下さい。

↑右側の4畝がマメうね。
エンドウ、ソラマメにおいて播種期が早いと収穫期間が長いのはなぜか?
ええ、
早く播けば早く収穫できるってのは一見当たり前。
当たり前の話しで3話も引っぱってすんません!
でも当たり前のことをよくよく考えてみると、そこには意外と新たな発見があったりするもの。
今回の話し、実は近所でお世話になってる方から質問されたのです。
「エンドウ播こか思うねんけど、今播いても大丈夫か?
てか、そもそも早春に播くより秋に播くのが有利なんはなんでやねん?」
なぜこういう疑問が湧くかというと、寒さを耐え忍び、静かに春を待つ…でも記した通り、秋播きは確かに春播きに比べて2か月ほど生育のリードがあるがそのリード期間中はほとんど成長してないように見えるんですよ。
だから春播きと秋播きはそんなに変わらんのでは?という疑問も納得できる。
しかし種袋の表記によると収穫期間が1か月ほど変わってくるらしい。
これは、もちろん地上部においても早播きの方が多少大きい状態で勝負が始まるというのもあるだろうが、地下部の成長が大きく異なることが主因なのでは?
よし!
確かめるためにマメどもを引っこ抜くぞ!!
なんてヒドいこと、可愛いマメたちにとてもできない優しすぎるボク…
そんなん物足りへん!
なんて言うやつは、
これでも見やがれ!

豆に栄養分を蓄えているせいか、マメ科野菜の根の伸長速度はすごいっすよ!
まあこの写真の場合、何も考えずに適当に育苗していたため主根が傷んでますが、
ソラマメもエンドウも直根性で、太い根がガンガン深くに伸びていくタイプ。
まだ温かい秋のうちであれば根が活発に伸びれる地温が確保でき、いっきにズドンと深くまで伸びれるだろう。寒い冬を迎えても地中のある程度深い層は地表より暖かいので根っこもじわりじわりと伸長を続けられるだろう。
これに対して2月の早春播きでは地表が寒くて根っこがあまり伸びれなさそう。
この差が結果的に春における地上部の生育スピードに明確な差を生むのだろうと。
まあそんなことを思いましたとさ。
去年の冬、3月下旬でも浅根性のレタスにほとんど成長が見られなかったことを思い出す…
しかしこの考えが正しいとすると、
マメの播き方・植え方・肥料のやり方・肥料の質・畝の立て方・畝のマルチングなど、色々な要素の変数がまた再考を迫られるやん!
う~む栽培は奥が深い!
次回は上の根っこ仮説が正しいと勝手に仮定して、その場合の栽培変数について述べるぞ!
まだまだこのネタで引っぱるし!!
ソラマメ、エンドウ豆などが春播きでも栽培可能なのに秋・冬播きが一般的なのはなぜか?
まあ当たり前すぎる話しで申し訳ないのですが、これは…
収穫期間を長くするためでしょう!
ほら、

当ファームは真ん中の段の温暖地にあたる。
2月播きの方が10・11月播きに比べて収穫開始が遅くて収穫期間も短いっしょ?
まあ種袋の栽培暦がばっちり当たるとは思ってないけど、おおまかな傾向は正しいと思っていいハズ。
とすると、この収穫期の違いは何から生まれるか?
まず初めにイメージしたのは、花芽分化の条件。
エンドウもソラマメも一定の低温条件によって花芽分化するという。
でも、冬を越すくらいに長い低温期間が必要なのか?
もしも低温の積算温度の違いによるとすれば、秋播きの方が12・1月という寒い期間が2か月も多いのに収穫開始が1か月ほどしか早くないのはおかしい。
もっと言えば、4・5月の温度が12・1月の低温を補えるはずがない!
だから低温期間自体は2月3月で足りているのだろうと考える。
とすると?
まあ続きは眠いのでまた明日。
アディオス!
いやあ、
冬ですね。
寒いですね!
そんな中でも、野菜たちはたくましく育つのです!

ソラマメ!
鮮度が命!
早く食べたい!!

みごとな一列縦隊!!
そして…

エンドウも!!
こいつはさやごと食べられるスナックエンドウで、上手く育てられれば春には泣くほど美味いマメが採れるハズ!
日本代表の遠藤バリの期待を一身に受け、厳しい冬を耐え忍びます。
ところでこやつら、冬の間はほとんど成長しません。
春になってからも播くことが可能だという。
じゃあなんで、秋~初冬に播くのがセオリーになってんの?
軽く疑問ですよねぇ~~
ズバリ答えは…
僕も知りません!!
だから推測します。
(次回へ続く)
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
去年は就農一年目で試行錯誤の年でした。
失敗ばかりでしたが、目指す方向性は間違っていないのではと思える小さな結果も見えました。
とりあえず、野菜の形をきっちりと作り、そしてなおかつ味的にも美味しいものを作るという点においては一年目としてはまずまずの結果ではないかと思います。

とはいえ、多くの点で修正すべき箇所があります。
逆に言えば、改善・向上の余地とその方法がかなり見えている。
これらは経験によって修正可能な部分がかなりを占めるので、今年栽培においてどの程度結果が出せるか楽しみでもあります。
当ファームの土作りの方法は一般論に真っ向から逆らっている部分もあり、短期的にはマイナスの結果が出るかもしれないということも了承済み。
すべきことは明らか。
今年もガンガンいきまっせ!!








