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美味のメカニズムをマジに考えてみる。

2009年10月06日|パーマリンク

前回、とびきり美味しい野菜が実際にあることをお伝えしました。

 

美味しい野菜

 

 

一方、就農して間もない自分の野菜はどの程度のレベルかと考える。

 

 

自分的にはまだまだ全然なのですが、ものによっては複数のお客さんから好評を頂くことができたものもありました。

 

夏野菜の甘味研究所

 

 

はっきり言って、荒地から開墾したてであったり排水性が非常に悪かったりする当農場は、おせじにも未だ「土が良い」とは自信を持っては言えません。

 

もちろん土作りの努力は日々行っていますが、

劇的な変化を起こすためには投入する資材がもっと多く必要だし、それが熟成するためにはもっと多くの生物の力が必要です

 

 

このように土が未だ未熟でも、市販のものよりは「美味しい」野菜ができるのはなぜか?

 

 

私は、これは肥料の違いによるのではと考えています。

 

当ファームでは、一般的な化成肥料ではなく、米ぬかや油カスなどの高分子有機物から作った有機質肥料を主に使用しています(現時点ではやむを得ず鶏糞も使用)。

 

 

↑白菜幼苗に施されたボカシ肥料

 

 

以下、化成肥料と高分子有機肥料の食味への影響の違いを考察したいと思います。

 

 

まずは、①硝酸やアンモニアなどの低分子蓄積の可能性

 

 

一般的には化学肥料は低分子であり、植物体にすぐに吸収されるため即効性がある。

 

しかし、吸収された肥料分、例えば硝酸やアンモニアはアミノ酸→タンパク質と合成されて植物に同化されるが、この反応速度はアンモニアの化合相手の有機酸の生産速度やそもそものタンパク合成の反応速度によって制限を受けるので、余剰の硝酸やアンモニアが蓄積する可能性がある。

 

一方で有機肥料は基本的には高分子有機質が原料となっている(家畜糞は低分子も多いと思われる)ので、植物に吸収されるためには低分子化のステップをまず踏まねばならず吸収が遅く緩効性である。

 

しかしそれゆえに吸収した低分子窒素は吸収した分だけ速やかにアミノ酸→タンパク質へと合成されてゆくので硝酸やアンモニアが蓄積することはほとんどないと考えられる。

 

アンモニアは言わずと知れた毒物なので不快な味覚を引き起こすはず。

同様に、アンモニアと硝酸の中間代謝物である亜硝酸も毒。

そして硝酸も私たち動物にとっては無用な物質だし、細胞内のpHやイオンバランスに悪影響を及ぼしそうだからこれも不快な味覚のはずだろう。

味覚の追求は進化論と同様に複雑系ラビリンスらしい

 

以上のことから、化成肥料は不味さを引き起こす低分子窒素を蓄積させる可能性があるが高分子有機肥料はその可能性がほとんどないと考えられる。

 

 

ここでわざわざ可能性と言ったのは、植物内の余剰の低分子窒素が別の形態に変換される機構があるから。

 

これについては後日。

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